- 場 所
- 兵庫県神戸市
- 築年数
- 11年
- 面 積
- 80㎡(24坪)
- 総費用
- 2,800万円(工事費)/700万円(家具)/500万円(設計料)
神戸M邸リノベーションKobe M Apartment
神戸M邸リノベーションKobe M Apartment
水廻りを中央コアに集めたリゾートテイストあふれる空間
神戸市三宮の中心地にあるマンションのスケルトンリノベーションです。東京在住のご家族が関西旅行の拠点として別荘的に使いたいとのご要望で、内部にさまざまな特徴をもった空間を作り込みました。
リノベーション前は中央に廊下、その左右に小部屋と水回りが配置される典型的なマンションの間取りでした。そこで、水回りを中央に島状(アイランドコア)に作り、その周囲に空間を振り分けながら必要な部屋をレイアウトしていく計画としました。南面する窓側にチークのルーバー窓を設けることで、窓外に見える日常的な景色を隠しながらも光は取り込む装置としています。その手前にダイニング空間を作りました。リビングは窓のない空間ですが、緩やかなカーブを描く左官壁で囲まれた落ち着いた空間としています。
水回りはボックス状にして中央に配置しました。ボックス上部に隙間を設けて室内空間全体が緩やかに繋がっていることを意識できる作りとしました。カラフルな梯子を上っていくと子供が遊べるミニロフトがあります。水回りの反対側はキッチンと洗面が一直線に続きます。その背面の緑色の壁の中央に浴室とトイレの入り口を設けました。洗面室の先にある子供部屋は3歳のお嬢様が大好きなピンクで纏めた可愛らしい空間です。
主寝室は玄関横にコンパクトな空間を作りました。壁に沿って収納とリビングへの開口を設け機能的な空間としています。玄関はコンパクトですが、非日常空間を演出するように高級感のある素材と建具を設け、ホテルライクな空間としました。リノベーションの建築工事だけでなく、ソファ、ダイニングなどの家具、カーテン・ブラインド類のコーディネートもまかせていただきました。
(2018年8月7日更新)
ダイニングと書斎コーナー
窓際のフレームはチーク材です。同じくチーク材のルーバー建具で内外を仕切ることでリゾート感のある空間としています
ダイニング
写真左は浴室やトイレといった水廻りをまとめたボックスです。水廻りボックスは天井から離れているため空間が緩やかに繋がる感覚を抱きます
南面の窓廻り
チーク張りの窓廻りとルーバー建具、高さを整理して照明を埋め込んだ天井などにより落ち着きのある空間に変わりました
リノベーション前の南面の窓廻り
明るくはありますが、オフィス街が見えてしまう味気ない空間でした
書斎コーナー
リビングとダイニングのつなぎ目に設けた飾り棚のある書斎コーナーです
書斎コーナーとリビング
水廻りボックスを中心に書斎コーナーとリビングを配置しています
リビング
正面にテレビを埋め込んだ壁がある小さいながらも落ち着きのあるリビング空間です。一方は左官塗りのカーブ壁で囲まれています。水廻りボックス越しの照明、ボックス手前の床埋め込み照明、カーブ壁を照らす間接照明をコントロールすることで生活シーンに合わせた調光が可能です
リビングから望む水廻り
水廻りボックスにはテレビやロフトへ上るカラフルな梯子が埋め込まれています。ダイニング側には食器収納、キッチン・洗面室側には冷蔵庫や洗濯機が埋め込まれています
水廻りボックスの周辺
部屋全体と水廻りボックスの関係、回り込んで繋がるキッチン、リビング奥の寝室などボックスと各部屋の関係が分かります
リフォーム前リビングダイニング
天井の段差が目立つ、一般的なマンション空間でした
キッチン
人造大理石で作られたシンプルなキッチンは、そのまま洗面カウンターへと繋がっています。左側の壁は手塗り感のあるポーターズペイントで塗装し、冷蔵庫やインターホンを埋め込んでいます
一枚で繋がる洗面とキッチンカウンター
高さを変え、途中でガラスを挟みながら続く、全長8メートルのロングカウンターです。キャビネットの扉材も共通させているので一体感があります
水廻りボックスへの入り口
正面奥に鏡が見えるところから右がトイレ、左が浴室。手前の緑色の壁の右側には洗濯機の収納が、左側には引き込み扉が収められています
浴室
ベージュとブラウンの大理石で纏めた特注ユニットバス。製作は東京バススタイルです
浴槽と金物
大洋金物の鋼製ホーロー浴槽にグローエ社の水栓金物をあわせました
トイレ
コンパクトながら鏡と収納の高さを揃えたことでスッキリとしたトイレになりました
玄関ホール
タタキ部分にアンティカトラベルティーノ、正面の壁に大谷石を張り、リゾートへの入り口の雰囲気を演出しました
玄関ホールの詳細
タタキの見切りラインと収納扉のラインを揃えて鏡張りに変えた玄関。室内側のフローリングとはフラットに繋げています
玄関側からリビングを望む
玄関の大谷石のコーナーを曲がった先に見えるリビングの景色。スチール製の薄い枠で2枚の建具を開閉できる仕組みになっています
主寝室
コンパクトにまとめました。左側の二枚引戸を閉めることで部屋として独立した空間になります。二枚扉の裏はクローゼットです。正面壁の開口部はスライド扉で開閉できます
子供部屋
ピンクで纏めた可愛らしい子供部屋です。家具と壁紙、ファブリック類はヴィベルにお願いしています
リフォーム前後の平面図
中央に通っていた廊下部分に水廻りを移設し、東側の壁沿いにキッチンと洗面を並べました。各部屋の面積はそれほど変わっていませんが、無駄に長かった廊下がなくなったことで全体が少しずつ大きくなっています