六本木M邸リフォームRoppongi M Apartment

六本木M邸リフォームRoppongi M Apartment

場 所
東京都港区六本木
築年数
新築
面 積
130㎡(40坪)
総費用
6,000万円(工事費)/1,000万円(家具)/1,000万円(設計料)

コロニアルな欧風デザインに地域色や歴史性を加味

新築マンション(設備が新しい、エントランスロビーなどの共用機能も充実)を自分たちが気に入ったテイストのインテリアに刷新したいとの依頼で始まった計画です。コロニアルをテーマに、欧風なデザイン要素に地域色と歴史性を付加したインテリアを目指しました。

とはいえ、新築物件を壊すという行為に倫理的な問題を感じたので、まずはデザイン要素と設備要素それぞれを、テーマに合わないもの(リフォームすべきもの)と違和感のないもの(残せるもの)、また、デザイン次第では活用できるもの(両者の中間)で仕分けを行いました。そのうえで、リフォーム工事のコストパーフォーマンスを比較しながら、デザインの方向性と効率を調整しながらリフォームすべき項目を挙げていきました。

リビングダイニングは玄関ホールからの建具を枠(ケーシング)ごと交換、壁は輸入壁紙とトラバーチンに張り分け、幅木+モールディングを刷新しました。照明システムの変更と併せて、天井にも折り上げ部分にモールディング、中央にはメダリオンを加えて華やかさを演出しました。窓際もトラバーチンで縁取り、床とサッシ下の段差をトラバーチンの式台で隠しました。

玄関ホールは大理石調のタイルを剥がし、新規に大理石のボーダー張りに張り替えました。壁紙張りに加え、すべての開口部に新規ケーシングを廻しました。キッチンは通路幅の改正と併せて、背面収納の再レイアウトを行いました。

プライベート部分へのアプローチとなる廊下は、途中の扉を撤去して天井にモールディングを廻したうえでクロスを張り替え、突き当たりにはテーパー加工の枠付き姿見を設置しました。子供部屋はブルーとグリーンを基調にクロスを張り替え、Vibel社の二段式子供ベッドを設置しました。
引渡し後の家具・インテリア備品、ファブリック類のコーディネートと購入もお手伝いしています。

生活を始めたクライアントから、以下のようなコメントをいただきました。
①キッチンを中心に生活動線が非常によくなり日常が楽である
②収納計画が充実して自分たちが使いやすいスタイルの収納となっている
③家具レイアウトや素材に合わせた照明で空間全体が華やかになった
④毎日味わっても飽きない自分達らしいインテリアデザインとなった

(2017年6月24日更新)

リビングダイニング

コロニアルがテーマ。欧風な要素をベースにミックステイストで纏めています

リビングダイニング2

バルコニー側の大開口はトラバーチン張りの袖壁と式台でフレームし、木製ブラインドとダミーカーテンで縁取りました

リビングの壁面構成

特注の幅木とケーシング枠、ユニークな柄の輸入壁紙で纏めた壁面構成です。正面のマントルピース型はテレビ収納となっています

マントルピース型テレビ収納と特注幅木

高さ15センチの木製幅木と特注のケーシングを廻したマントルピース型のテレビ収納。下部にはトラバーチンを張っています

リビングの詳細

低いプロファイルのモダンソファ、エスニックな木製ラウンジチェア、真っ白なベンチチェア、クラシカルなコーヒーテーブルでコーディネートしています。壁面の白黒写真は非対称に飾りコーナーの雰囲気を演出しました

リビングよりダイニングを望む

天井と床フローリングは既存のまま残し、開口部のサイズも既存から変えていません。大きな解体なしでリフォーム工事が可能でした

リビングよりダイニングを望む2

折り上げ天井は既存の形状を活かしながらもスリット+レールのスポットライト照明ボックスに変更しました。家具もお手持ちのものと新規ご購入のものを半々にミックスしました

天井の装飾

間接照明は既存を活かしています。二段の段差にはそれぞれモールディングを回し、中央にはメダリオンを配置しました。その周りにダウンライトを円状に配置しています

ダイニングの詳細

ダイニングの壁は水磨きのトラバーチン壁で飾って時間を感じさせるシックな壁面として見せています

リフォーム前のリビング


シンプルなインテリアです。天井の高さや大きな開口部があまりうまく活かされていない空間でした

玄関

既存建具に合わせて突板を張った袖壁。ベンチとコンソールはお手持ちの家具を、袖壁の鏡は新規購入品です

玄関ホール

床タイルをトラバーチンとスティングレーのボーダー張りに変更。建具枠も特注ケーシング枠に変更しました

廊下

プライベートゾーンへと続く廊下は、突き当り壁に鏡を張って、奥行き感を伸ばしています

特注の黒色塗装建具

コロニアルな雰囲気を強調する特注のパネル扉。金物類もクラッシックスタイルのものを採用しました

モールディングとケーシングの詳細

ケーシングは特別にデザインした特注品で既製品のモールディングとダブルに重ねています

キッチンの背面収納


キッチンのメイン調理台はコストパーフォーマンスを考えて手を付けず、背面収納のみプチ・リフォームしました。通路幅を広げ、冷蔵庫とカウンター位置を交換、壁面はストライプのクロス張りでキャラクターを演出しています

子供部屋

小学校1年生のK君の秘密基地をイメージした二段ベッドと勉強机のセット

二段ベッド

新築ならではの天井の高さを活かして二段ベッドを採用

バルコニー

約20㎡のバルコニーにはチークの屋外家具と植栽をレイアウトして第二のリビングとして活用する予定です

リフォーム前後の平面図

大きな間取り変更は行わず、窓・建具回り、収納計画を中心に細かく手を加えるスタイルのリフォームでした